阿部智里先生のサイン会でもらったリーフレット
みなさま、こんばんは!
よひらです。
今日も暖かかったですね。
明日は本格的に春日和になるということで何を着ようかまよっております。
さて、今回は昨日お伝えしたとおり昨日のサイン会でいただいたリーフレットの中身についての感想を述べていきたいと思います。
⬇サイン会の感想についてはこちら⬇
リーフレットを読んで
先日ご紹介した『発現』、記事の中でも言ったように内容がすごくさらっとしています。人によっては物足りなさも覚えるでしょう。
私も八咫烏シリーズであれだけ濃厚で濃密な世界観を描いてきた阿部先生にしてはずいぶん書き方が簡素だなと思いました。
もちろんそれも計算のうちではあろうが、どうしてこうしたのかなという感じです。
そして、その答えがリーフレットにありました。
⬇阿部智里先生『発現』の感想はこちら⬇
『発現』はキャラクターを遊ばせなかった!?
物語を作り上げていくにあたって一番重要になってくるのはキャラクター作りです。
これは作家さんによって方法はさまざまなようですが、阿部先生の場合は「ある程度のイメージができてきたら、自分の脳内で会話をさせる」のだそうです。それぞれのキャラクターを1対1で対話させていき、別々の魂を宿していくのだとか。
そして実際に作品にするときに、人に見せられる形に構築し直すみたいです。
(阿部先生がドタバタコメディーとか書こうと思ったら、頭の中は大変なことになりそうですね(笑)。)
今までそうやって作品を書いてきた阿部先生ですが、『発現』は「あえて登場人物の属性だけに頼って」書き、キャラクター性を作り上げなかったようです。
というか、「彼らは全員素人の役者ばかり」だったそうで、会話がほとんど進まず、作り上げた阿部先生本人も彼らからはあまりいい感情は持ってもらえなかったらしいです。
「八咫烏シリーズ」はみんなキャラが濃いですから、そこで培ってきた技法がほとんど通用せず、苦労したみたいです。
ですがその甲斐あって、登場人物との距離感もあるべき場所に落ち着けさせ、「人間を描きたい」という目的は果たせたようです。
文字数が少ないわけでもなく設定が薄いわけでもないのに、なぜかさらっと読めてしまう、しかもそこまで感情移入できるわけでもないのに妙にリアルに感じてしまった理由はそこにあったわけですね。
ジブリがあえてプロの声優さんを使わず、うまくないのになぜかしっくりきてしまうのと同じ現象でしょうか。
何はともあれ、やはりこの『発現』もジャンルは”阿部智里”なのでしょうね。
最後に
リーフレットにはこの他にも書店でアルバイトをしていたときの思い出など、たくさんの阿部先生についてが書かれていました。
たくさんの方に感謝し、作品にどこまでも深く向き合う阿部先生を知ることができたこのリーフレットも宝物です。
今後も阿部先生の作品を応援し続けこうやってご紹介していきたいと思います。
お読みいただきありがとうございました!
⬇阿部先生の今年の抱負だそうです(笑)⬇